2011年07月26日

関西

先日関西にまたしても行ってきました。

太陽の塔を見たり、ライブを見たり、難波行ったり、その辺下書きしたんですが、4000文字を超えはじめ、そうなると誰も読んでくれないでしょうから、特に心に残った夜の話を抜粋します。

「東京ボアダムin京都レポート」
夕方、目が覚めるともう一つの予定を思い出したのです。京都メトロというライブハウスでスイセイノボアズの演奏を聞きに行かなければと。眠気なまことぼさっと覚束ない足取りで真っ赤な京阪電車に揺られてみました。時刻は18時を回り、太陽が落ちていきます。樟葉駅から三条方面へ走り出す電車の窓へとオレンジ色の夕日が射します。空が夜へと移り変わる前の曖昧な風景に、山が包まれぼやぼやしていました。時折、その山の端から陽が顔をのぞかせます。電車のリズムでその陽の見え方は踊り、とても美しくとても悲しかった。煙ったくてくすぐったい仄かな蚊取り線香の香りとか、夏に飲むキンキンのカルピスとか、そんな童心を呼び起こしてくれる夏の郷愁が似合いそうな風景にまどろんでいました。そうこうゆらゆら走っている間に神宮丸太町駅に着いたのです。ライブハウス『京都「メトロ」』という名前だけあって、地下鉄から地上出口への階段の途中に毎晩奇跡の瞬間を爆発させる箱はたたずんでいました。渋谷の東急フードショーみたいなノリでライブハウスがあることが新鮮でした。さっそく中へ入ると54-71のパクリみたいなバンドがステージで演奏し、その客席のフロア後方ではボアズが演奏の準備をしています。フロアライブかよ!やばいなおい!と僕はマックスハイテンション。パクリバンドに背を向けて、ボアズの用意をじっと見ていました。54-71インスパイアの演奏が終わった瞬間、「スイセイノボアズです」と石原さんの渋い声がスピーカーから放出され、「E.O.W.」の前奏が始まりました。僕は音に感応!自然にバネのように足が地上から離れては着地し、離れては着地。だって僕の敬愛する三人が!同じ客席のフロアで、同じ目線で、半径一メートル以内で轟音かき鳴らしてるんだもの!くたばれ世界!という叫びが京都の地下鉄の階段から発信されているんだもの!!息つく暇もなく「ウルトラ」が始まり、のりおさんの三点ぶっ叩くスピードは増していき、会場はスピードの先へと向かいます。「シューゲーザー」では、石原さんのクネクネした動きが加速されました。彼らにナンシーノーフューチャー!と罵られます。僕にも未来はあるのかわかりませんが、一時の男のほとばしりを味わえたら未来なんていりません。糞くらえだ。そして僕は手に持っていたアサヒスーパードライを一気に飲みほした。だが一旦落ち着けと言わんばかりの「64」のイントロが流れる。こんな美しい旋律が歌えるのはもうスイセイノボアズしかいないよと感じました。だけど彼らは落ち着いていなかった。だって「まざあああふぁっかあああああ!!!」ってほとばしってるんだもの。嫌いなことぼかして一般大衆に共感を得るんじゃない、彼らは彼らのわだかまりを音楽にロックにぶつけていて、それも悪い意味の自己本位じゃなくて、他人すらそのわだかまりに巻き込んで、僕も巻き込まれて、よじれて、心を素手で掴まれてギュッとされんのです。「アイミスユーマザーファッカー」と魂から溢れた言葉を漏らし、石原氏はギターのネックを汗にまみれた両手で固く握りしめ、こちらに突き刺してきた。上手い言葉で伝える必要なんかあるものですか。男はその生き様で魂絞り出せば良いんだ。
現実を生きているのに日常感がないあの感覚とか。今現在何と戦っているかわからない悲哀と、誰もが持つ「あの時」のトキメキや憂いを現前させる哀愁溢れる青春のギターソロで締めくくられた名曲「64」は、どんな社会の事件よりも、聞く人間の数だけ個の事件性を鮮明に蘇らせる音楽史に永遠と残る作品です。僕らは「今現在」と「あの時」の対比の中に生きている。どんなに前を見据えて歩いていても、背中にはびこっているのは個人レベルの多様な「あの時」の後悔だとか笑顔なのです。それを腐るほど重ねて背負うことが人に愛を与えるんだと感じます。あなたのその背中が月日を語るのです。そんな愛に溢れたスイセイノボアズの演奏なのでした。
そして最後の曲「水星より愛をこめて」が始まりました。「メッセージは特にない」という歌詞の如く彼らは言葉よりも、音楽を血肉とし第六感的なテレパシーで聞く人を魅力し幻惑させるのでした。「僕はここにいる」「君がそこにいてよかった」これ以上なにがいりますか。SuiseiNoboAzは音楽を超えて、ひとつの僕を形成する塊として存在していました。
演奏が終わった瞬間に石原さんはそのフロアからステージを睨み、指差しました。まるで探偵ドラマの終盤で犯人を指差す主人公みたいにして「タコボンズ!!!」と叫びます。その指の先で、ボアズの熱量を引き継いだタコボンズが間髪入れずに爆音をかき鳴らしました。勢いはとどまらず最初から飛ばします。僕も酒をあおった。キッズになった。僕以外のキッズも暴れまわる。タコボンズはといえば、ステージ前の木の板みたいなとこにマイクスタンドをぶっさしました。声を出す度に、ぶっさしたマイクに前のめりになって絶叫。客席に倒れてしまいそうなほどに勢いをつけて突っ込んでくるボーカル。さらには打ち込みかよ?と疑うほどのぶれない一定のリズムを刻むリズム隊は、音をゲシュタルト崩壊させます。そこにノイズが乗っかれば、誰彼構わず頭がおかしくなります。最後まで勢いでぶちかましてくれました。ああ、これは死ねる!!
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タコボンズ終了後ぼくは外へ出てまた飲酒!!この辺から記憶的なものがフワッとしていますが、ライブハウスに戻るとドラびでおがやってました。もう変態すぎて説明不可能。ぶっ飛ぶ。こっからはもうダメです。

目が覚めるとそこは知らん駅のベンチ。おそらく帰りの電車に乗ったのですが、寝過ごして終点まで行ったのでしょう。戻る電車を待つも中々来ないので、ホームのベンチで横になったのでしょうか、気づいた頃には0時過ぎていて、駅員に起こされました。この時ほど石神井公園の家を恋しく思った瞬間はありません。自分がどこにいるのかわからんし、目は血走ってるし、携帯の電池も切れてる。駅員さんに何故ぼくはここにいるのかと訪ねちゃうし、とにかく宿の名前伝えたら幸運なことに30分ほど歩けば帰れることを教えてくれたので適当に帰ったのでした。
無事部屋に戻ったのはいいものの、まだ朦朧としていました。とりあえず大浴場に行って汗を吹き飛ばそうと、服を脱ぎ浴衣を羽織り、何故か裸足で部屋を後にしました。この後事件が起きます。風呂からあがり、今一度部屋に戻ろうとドアを引きますが、何故が鍵かかってて開けられません。そうです。オートロックの部屋なのにキーカードを部屋に置いたまま風呂に行ったのです。ここでようやくチルアウト。やべえwwwwwwwwこれはあかんぞwwwwオートロックだけにwwwwwwとかいらんこと考えてました。時刻は深夜2時。フロントに浴衣姿でしかも裸足で向かいます。ロビーのいちゃついてるカップルもアホな格好の僕を見てニヤニヤしていました。フロントマンに事情を説明すると丁寧に対応をしてくれました。死ぬほど恥ずかしかった。深夜2時半、ようやく床に就いたのです。


posted by inou at 21:33| Comment(2) | 佐藤健 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月21日

ランチタイムは慎重に

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さとうたけるは料理が得意です。ただ野菜を切ったりするのは下手ですし、包丁さばきもおぼつきませんが、男気と気迫でおいしいものを作る自信はあります。生クリームを使わないカルボナーラとか作ります。アボガドを使ったお酒に合うツマミとか、ナスの揚げ浸しとかゴーヤチャンプルとか、とにかくビールにぴったりの品物をくりだせます。アップルパイを早朝作ったこともあります。ちなみに前のバイト先はケーキ屋さんです。渋谷の百貨店で素敵な笑顔をばらまいて、マダムの心を掴んでおりました。
で、まあ料理とかケーキで思い出したんですけど、先日家族でランチに行ったんですよね。そしたらランチセットってデザートとか付くじゃないですか。
その日の店も当然デザートがあって、何種類かのケーキを選べたわけです。それが以下の通り
「シフォンケーキ」「洋梨のタルト」「フルーツタルト」「チーズケーキ」
もう僕は大のタルトマニアで、代官山のママタルトって店とか一時期通い詰めるほどのタルトオタクでした。当然ながら、このランチのしめも「タルト」で行こうって思ったんですけど、二種類あるんですよね。「洋梨」と「フルーツ」。季節感ある洋梨もありかなって考えたけど、少し悩んだ末に「フルーツタルト」を僕は選んだ。なぜってやっぱりフルーツタルトっていうのは、ブルーベリーとかラズベリーとか、オレンジとか、色とりどりの果物が乗ってて煌びやかなイメージがありません?
久しぶりに食べるなー、どんな生地かなー、カスタード多めかなー生クリーム多めかなー、とかもうワクワクして待ってたんですよ。
そんで白いシャツ着て、いかにもな制服に黒いタイツの女性がかかとをコツコツ言わせながら「お待たせしました」ってタルト運んできた。「こちらフルーツタルトになります」ってテーブルに置く。そもそも「〜になります」って言葉づかいが気になったんだけど、デザートの前にそんな細かいことでいらついても野暮なので、さっそく対面を、と皿に目をやると、こっちの目が皿になってしまう事態が発生しました。
……盛りだくさんなんですよ。……「洋梨」がね。で、わきの方に申し訳程度に「マンゴー」が添えてあった。すべて家族の分のケーキ並べ終えて、すました顔の店員がその場を去ろうとしたとき、「フルーツタルトまだですか?」っていう聞き方したんです。他にも衝突を避け、穏便にこと進められる聞き方があったはずです。「すみません、これはフルーツタルトですか?」とかね。でもなんか裏切られた感やばかったし、明らかに嫌味っぽく「フルーツこねええええええ」みたいな聞き方しちゃった。
そしたら、すました店員が「そちらが洋梨とマンゴー!を使ったフルーツタルトです」とか言いやがるんですよ。
た、確かにね、洋梨とマンゴーがあれば「フルーツタルト」になりますよ。どっちもフルーツですからね。別に豚肉が乗っかってたわけじゃないしね!!!

でもですよ!!!!!

「洋梨のタルト」と「フルーツタルト」で選ばせてんのに、どっちも「洋梨メイン」っておかしいだろ!!!!!!!

そんなのってないよ……。って、ぼくの中の鹿目まどかが顔をのぞかせます。

カレーとうどん、どちらになさいますか?って聞かれてカレー頼んだら「カレーうどん」でてくるみたいなね。結局どっちもうどんメインっていうね。確かにカレーかかってるし、「カレーライス」って言ったわけじゃないしね。

そんな理不尽なランチを過ごして、ぼくは結局ラーメンが一番好きだわって再認識しましたね。
posted by inou at 03:08| Comment(2) | 佐藤健 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月18日

はしゃぎすぎちゃった

死んだ目をした人間が新宿駅西口スバルビルの前で関西行きを待っているのでした。
時間になると乗務員に案内され、ゆったりシートに腰をかけました。バスは東京を駆けだします。わたしが寝ている間に遠くへと、知らん町へと向かいます。SAを降りると先ほどまで新宿だったはずが、静岡や名古屋で一呼吸おいているわけです。空を見上げればグレープフルーツほどの馬鹿でかい月が昇り、私はひたすらに、ただずみをキメていました。オレンジ色の朝の光が希望を投げかけるときバスは大阪へと着いていました。
まず関西弁を聞きたいという思いから、商店街を犬の眼で歩きまわり、目についたマクドナルドに入ります。マクドナルドの店員さんの関西弁はどこまで「はんなり」やねん、という淡い期待のもとレジへ向うと「イラシャイマセエー」「コチイラデオメシアッガリデショカ?」何かがおかしいと私は即座に察知しました。店員の名札に目をやると「王」という文字が飛び込んできたのです。ワンさん……。この人、関西の人じゃない(^J^)

昼過ぎになると、京都では祇園祭がやっているとの情報を手に入れたので、とりあえず京都まで電車でゆられました。電車の揺れは、まるで快速電車が田舎駅を通過するかのごとく、私の脳裏に嫌な思いを走らせたのです。「お前はカップルが愛を育む祭りに男一人でいくのか?(^◇^)」どこからともなく誰かのささやく声が、ガタンゴトンというある一定のリズムで襲いかかります。現実から逃げるべく、おもむろにイヤホンを耳にはめ込むと、最後の武闘派ボーカリストがしおれた声で「マザアアアアアアファッカアアアアアアマザアアアアアアファッカアアアアアアア」と叫んでいました。私は正気に戻りました。twitter上でも「いえしき」さんに祇園祭に関する忠告を受けたので、祇園祭はやめて単純に京都を散歩することにしました。鴨川を目指して両手ばなしプラプラの歩き方でカメラのシャッターを切ります。欲望うずまく男の目をした太陽は、透明の炎をまき散らし、「死ね!!人間ども死ね!!!」みたいな不満を吐いているかのようでした。その不満が鴨川の流れへと乱反射し、わたしの心をタッチしてくるのです。シャッターを切る回数も自然と増えていきます。写メだって撮ります。
そして特に目的もなく歩いていると、「清水寺まであと900メートル」といった看板を発見したので向うことにしたのです。

鬼の関西遠征の話の続きを書くのが面倒になったのでこのへんでやめにします。

夕暮れの鴨川は実に素敵でした。
これおすすめソングです。前野健太「鴨川」


家でこの曲を口ずさんでいると母親に「恋人いねえのに虚しいやつだなwwwwww」とバカにされます。

京都での散歩中にこのようなポスターを見つけました。
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posted by inou at 12:19| Comment(3) | 佐藤健 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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